学級通信や研修記録用の写真、まさか普段使いのスマホで撮ってないですよね?

スマホ写真 メディア

教員による盗撮事件から考える教員の個人スマホ使用のリスクを考える

深田先生
深田先生

みなさんは学級の子どもたちの写真、どうしてますか?

大導寺校長
大導寺校長

今はスマホがあるから、気軽に撮れるな。

深田先生
深田先生

ちょっと待ってください!それは危険です。

大導寺校長
大導寺校長

ん?何故だ?データの管理に気を付ければ問題なさそうだが・・・。

深田先生
深田先生

甘いですよ!データが漏れる可能性は十分あります。

大導寺校長
大導寺校長

そうだったのか・・・。教えてくれるか?

深田先生
深田先生

任せてください!

一番悪いのは事件を起こした教師。だが二番目に悪いのはそれを許してしまった職場環境

先日、教員による児童生徒の盗撮写真の漏洩、秘匿SNS投稿が事件になりました。

ほとんどの先生がこのような事件にかかわることなくまじめに働いているのに。

一部の犯罪者が紛れ込むだけでその職種全体が信用失墜してしまいます。

一番の悪は盗撮の犯人。

これは間違いありません。

・教員が足りないから採用のチェックが甘い!

・教員の給料が安いからなり手が減り質が下がっている!

という声も聞こえます。

一方で、多くの自治体で教室にスマホが持ち込めなくなり

・気軽に写真が取れなくなった。

・その結果学級通信の質が下がってしまった。

・行事などの記録写真が撮りにくくなった。

などという教員からの声も聴かれます。

スマホのカメラ性能が良くなった結果、若い先生はデジカメを触ったことがない方も多い。

しかし、教育現場での撮影はやはり個人所有のスマホ利用はするべきではありません。

スマホは便利、でもネットにつながっている以上万全ではない。

確かに最近のスマホは暗い教室でもしっかり写せるし、ピントも自動調節。とっても便利です。

でも、その写真データ、学校外に持ち出すことになりませんか?

先生個人のスマホを学校に置いていくわけないですよね。

最近の学校では、あらゆる個人情報のデータの持ち出しを禁止しているところがほとんど。もし見つかれば処分対象になるかもしれません。

また、スマホの容量を気にして、iCroudやGoogleフォトなどのクラウドに写真データを保存していませんか?

可能性は低いですがハッカーに情報を盗られたり、アカウント乗っ取り被害に遭った時にデータを盗られたりする可能性があります。何かあってからでは遅いですよ。

データのやり取りは有線で学校のサーバーへ。私用のPCにも保存しない。

この前、ビックリしたことがありました。

初任研で他の小学校に見学に行ったのですが、なんとWi-Fiにプロテクトがかかっていなかったんです。小規模校だったので詳しい方がいらっしゃらなかったのかもしれませんが。

暗号化キーが設定されていないと、ネット回線は他人に使われたり、悪意のある人に侵入されたりする危険があります。

 

もしデータを徹底的に守るのであれば、ネット接続されていないPCにSDカードやカメラ本体をUSB接続でつなげば安心ですね。

私用、校務用問わず、ネットにつながっているPCにデータを保存するのは危険だということを覚えておいてくださいね。

まさかSNSに投稿してないよね?背景から特定されることも

学校で撮影した写真は、SNS投稿に使ってはいけません。(学校公式SNSは除く)

万が一、子どもたちが映っていれば、許可なく公衆にさらした瞬間に肖像権、プライバシーの侵害です。また、子どもを狙った犯罪のきっかけを作ることになりかねません。

また、子どもが映っていなくても、背景から学校名が特定されたり、保護者の方に指摘されたりする可能性があります。

そもそも、学校で撮影が許可されるのは、記録用、研究用、保護者への連絡用などに限られており、それ以外の理由では撮影すら違法の可能性があります。

 

肖像権は他人から無断で写真や映像を撮られたり無断で公表されたり利用されたりしないように主張できる考え

Wikipedia:「肖像権」より引用

例え名前など映っていなくても、テストの答案や、図工の作品などもグレーゾーンですね。

いろいろ細かく突き詰めていくと、キリがありません。

なので、私的SNSに学校で撮影した写真は使わないでください。

やっぱりデジカメが安心。

どうですか?写真用に自分のスマホを学校で使う危険性を理解していただけましたか。

最近のデジカメは、GPSで自動的に撮影場所が画像に記録されるので、撮影者の誰だったかの予測ができます。

またデータのやり取りをWi-Fiで行えるようなものも出てきていますので、学校のサーバーに転送するのも簡単です。

いちどサーバーに入れてしまえば、だれがその画像を閲覧したか、ダウンロードしたかはログでわかります。

万が一画像を今回のような犯罪者教師に使われてもすぐに犯人特定できる。

教師個人のスマホよりはるかに安全です。

 

スマホでも何となく大丈夫だろうは、もちろんそうなんですが、何かあったときには子どもたちに被害が及ぶかもしれないし、何より自分が社会的制裁を受けることになります。

せっかくなれた教職を、こんな形で失うのは悲しいですよね。

学級通信などで、子どもたちの様子を写真でお伝えすると、保護者の方にも喜ばれます。

デジカメの上手な活用をしていきましょう。

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