学校と保護者の連携、その前に必要な人としての「つながり」

保護者のみなさまへ
スポンサーリンク

前回の記事では子供の学校でのトラブルの解決方法について書いた。

問題解決とクレームの違い、子どもの成長のための学校と家庭の連携法
今日はあえて難しいテーマについて語ろうと思う。 学校でトラブルがあった時、あなたならどうする? まずは自分の子どもから話を聞くだろう。 その次は? 学校に電話する。 まぁそうだろう。 では電話で何を話すのか? 学校に電話をするときのメソッド...

その中でも少し触れていたのだが、トラブルが起きて初めて学校と保護者がコンタクトをとるということが結構多いパターンなのだ。

だが考えてみてほしい。

学校からある日突然電話がかかってきて、しかも我が子がトラブルに巻き込まれていた。

我が子が加害者・被害者どちらだったとしても、冷静でいられるだろうか?

また、すぐに学校と綿密な連携のもと問題解決をはかろうと思えるだろうか?

今回は学校連携の下地、担任と保護者の信頼関係の構築について書いていこうと思う。

 

参観日、家庭訪問で顔見知りに
どの学校でも4月~6月の間くらいに参観日・懇談会・家庭訪問のどれか、もしくはすべてがあるのではないだろうか?
これは学校側が家庭との顔合わせを目的として設定している学校行事だ。
担任も変わったばかりで子どもとの接触日数も少なく、やる意味があるのか?という意見も聞かれるが、私はおおいにやる意味があると考える。
なぜなら、これはあくまで顔合わせ。
担任の学級経営方針の説明や保護者から学校への我が子についての情報提供の場だからだ。
コロナ禍の中、このような行事が軒並み中止となり、担任と保護者が顔も知らないという事態が起こってしまったことは非常に残念である。
幸か不幸かその年は授業日数もギリギリだということ、コロナを乗り越えるという共通の目標ができたことで、なんとなくうまくいったという教育現場もあるだろう。
また、学校閉鎖、学級閉鎖の連絡などで、くしくも学校との連絡が密になったということもあるかもしれない。
だが、コロナのない時代はどうだっただろうか?
学校から家庭に電話が来ることなどほとんどなかったのではないだろうか?
だから学校から電話が来ると「トラブルか?」「PTA役員のお願いか?」とドキドキしたという方もいるだろう。

そういう意味では参観日で学校に行く、家庭訪問や面談で担任と顔を合わせるというのは、人間関係のきっかけづくりとして有意義だと考える。

共働きの家庭などは難しいとは思うが、どちらかでもいいので参加することをお願いしたい。

 

昔とは違ったコミュニケーションを

少し昔話をしよう。

それこそ昭和の時代は、先生方が学校の夜間の見守りなどを当番制で担当した「宿直」という制度があった。独身の男の先生などが担当していたが、夜食の保護者は差し入れなどもしていた。

また運動会では、昼休みにグランドで家族ごとにお弁当が定番だった。

先生方も外で食べていたので、自然と一緒に食べたり交流が生まれていた。

週末には校区内の廃品回収などもPTAでやったりしていたな。

これらは働き方改革によって時間外(無給ボランティア)と判断され、次々に廃止されていった。

これは決して間違っていないと考えているし、復活してほしいなどとは微塵も思っていない。

先生方にはきちんと休暇をとってもらいたいし、それが教育の質の向上にもつながると考えている。

では、代わりに家庭とのコミュニケーションの場は何になるだろうか?

それは何か行事などというものではないと思う。

子どもたちは習い事、保護者は共働き、新しく何かをする時間を生み出すのは至難の業だ。

では、いまあるシステムで何とかしようではないか。

それが、参観日、懇談会であり、面談、家庭訪問だと思う。

また、気軽に学校に連絡を取ることも推奨する(勤務時間内にしていただけるとありがたい)。

できる範囲内で最大限のコミュニケーションをとっておく。

それが、問題発生時の迅速な連携、解決につながると考えている。

 

どうか、保護者のみなさまのご協力をお願いしたい。

 

大導寺 匠

コメント