授業の進行は遅れていないか?時数確保のメソッド。

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組田先生
組田先生

並川先生、ちょっといいですか?

並川先生
並川先生

何でしょう?

組田先生
組田先生

さっき、来週の時間割を確認させてもらいましたが、国語のあの単元、まだ終わらないんですか?

並川先生
並川先生

すみません。授業が盛り上がってしまって、紙芝居にしてみようということになって。

組田先生
組田先生

それは結構ですが、あと二か月で学年末です。単元もまだ残ってるし、知ってると思いますが怒涛の新出漢字ラッシュが待っています。大丈夫ですか?

並川先生
並川先生

ちょっと厳しいかもしれません。。。

組田先生
組田先生

では、教務として、時数のバランス調整について少しお話ししますね。

並川先生
並川先生

よろしくお願いします!

あなたの学校の余剰時数を知っていますか?

組田先生
組田先生

ところで、並川先生、あなたの学年の国語の余剰時数、知っていますか?

並川先生
並川先生

8時間です。

組田先生
組田先生

その通りです。

並川先生
並川先生

でも、遅れは今のところ3時間です。

組田先生
組田先生

でも、その3時間を余剰で吸収すると、すでに残りの余剰は1時間しかないですよ。

並川先生
並川先生

え!どういうことですか!

あなたはこのからくり、わかりましたか?

最近は余剰時数が余剰ではない!常にマイナスの危機が。

余剰時数は、そもそも授業の遅れのために設定しているわけではありません。不慮の休校や閉鎖に備えて設定しているものです。

実は、並川先生のクラスは、昨年の秋に台風で午前授業、冬休み明けにインフルエンザで3日間の学級閉鎖をしていたのです。

それによって、国語の授業4時間が中止に。現在の3時間の遅れを吸収すると合計7時間が余剰時数から引かれます。

過去の学年通信の時間割だけを見て時数計算をしていると、こういったカウントミスが良く起こります。

1月~3月は、インフルエンザや、北国では吹雪などの悪天候で閉鎖や休校の可能性があります。

余剰はいくら余しても問題ありませんが、逆に時数不足は大問題になります。教育委員会への説明、休暇計画の変更、職員の休日出勤、何もいいことがありません。

時数の確保に努めましょう。

指導書の単元参考時数をもとに、削れるところは削れ。

各学校には、採用教科書に合わせた指導書があると思います。そこには、各単元に必要と思われる所要時数が書かれていますね。

しかしこれを厳密に守る必要はありません。出版社はあくまで目安として載せています。

例えば単元の導入だけに2時間。本当に必要ですか?

色々なところを見直してみる。

あなたは、単元ごとに行うテストの返却と答え合わせに1時間とったりしていませんか?そもそも評価テストは時数に入っていません。業間学習や、朝自習、宿題などを活用して行い、時数を無駄に消化しないようにしましょう。

他にも、例えば、体育のサッカーの授業が、雨でグランドが使用できない時、どうしていますか?体育館が使えればいいですが、他のクラスが使っていることもありますよね。

こんな時は他教科、特に遅れ気味の教科に振り替えるのも有りです。

 

え?子どもたちから文句が出る?「体育が算数になるなんて最悪だ!」って?

厳しい言い方かもしれませんが、体育より算数の方が面白くないのは何故なんでしょう?

そこに、授業改善の余地があるのかもしれませんよ。

学校行事を見直す段階に来ている。

これは教務担当だけでできることではありませんが、学校行事が授業時数を圧迫しているのは否めません。

学習発表会(昔の学芸会)、運動会には練習時間が大量に必要です。また、児童会選挙や委員会活動などは学級会の時数を消費し、クラスの問題を話し合う時間が無くなってしまったりしていますね。

その他に、地元と共催のゴミ拾いや、道路の花壇整備などに、特別活動などをあてていませんか?

これらが決して無駄だとは言いませんが、授業時数を削ってまでやることかというと、疑問です。

中堅からベテランの先生、管理職の方々は、こういった学校行事のスリム化を考えていくのもいいのではないでしょうか。

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