保健室の先生も学級経営のチームメイトだ。連携しよう。

保健
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厚井先生
厚井先生

愛原先生!

愛原先生
愛原先生

なぁに?

厚井先生
厚井先生

さっき頭が痛いと言って保健室に行った佐藤なんだが、体育の授業は厳しそうだな。

愛原先生
愛原先生

そうね、あの子、本当は生理でお腹が痛いって言ってたわ。今は保健室で休んでるわよ。

厚井先生
厚井先生

そうだったのか?私には言いにくかったか。後で謝らなければ。

 

愛原先生
愛原先生

そこまでしなくていいと思うわよ。「愛原先生から休んだ方がいいと聞いた、休め。」で充分よ。

余計言いにくくなるから、サラッと流すべきだわ。

 

厚井先生
厚井先生

そうか、いつもすまんな。ではちょっと声をかけてくる。

愛原先生
愛原先生

いいえ、どういたしまして。これも私の仕事よ。

保健室は子どもたちの駆け込み寺、学級経営のための情報収集先です。

こんにちは。養護教諭の愛原です。

あなたは、保健室を上手に活用できているかしら。ケガをした子、具合の悪い子を送り込んで後はおまかせ、にしてない?

 

それ、かなりもったいないわよ。

 

そうね、保健室に来る子は8割が本当にケガや病気で来る子。でも、残りの2割は何らかの理由で教室にいられなくなった子なの。割合はうちの学校での話だけど。

そういう、「ココロの不具合」で来る子もいるの。担任として、その子の情報を知りたいと思わない?

さっきの女の子は、男性の担任に生理のことを言いにくかったみたいだけど、なかにはもっと深刻な悩みも聞くことがあるわ。

気になる子についてはなるべく私も担任に伝えるようにしているけど、みんな忙しいじゃない?どうしても会えなくて机にメモを残すことがあるわ。でもそれでは不十分だと思うの。

 

多くの大人と人間関係を築く大切さ

これは私の持論なんだけど、人ってどうしても相性みたいなものがあるのよね。

嫌味なやつだけど何となく好き、いい人なんだけど何となく苦手。それは先生と児童という関係性でも完全に払拭できないわ。生理的に受け付けないなんてことも、悲しいけれどあるかもしれない。

そんな時、話し合って理解が深まればそれはもちろん素晴らしいことだけれど、かえって拗らせることもあると思うの。

だからね、学校内でも、一人の子どもになるべく多くの大人が関わってあげる必要があると思うわ。そうすれば、なんでも話せる、相性のいい相手(先生)が見つかると思うのよ。

 

私は、先生が担当クラスの児童のすべてを理解できるとは思っていない。それはどこか「所詮子どもだから」というおごりが見えるわね。

また、逆に「全員を理解しなければ。」とプレッシャーを感じて疲弊している若手の先生なんかを見るのがつらいわ。

「もっと保健室を、養護教諭を利用しなさい。」

って思うのよね。

 

養護教諭からの情報を通して学級の子を理解する。担任の目線とは違った情報は時に貴重よ。

子どもの情報を入手できる方法、ルートは多い方がいいと思わない?

子どもたちにとっても、相談できる大人の選択肢は多い方がいいはずだわ。

 

「子ども達にとって居心地の良い学校にする」

というミッションを達成するためなら、手段を選ぶ必要はないわよ。

 

情報を共有して、みんなで見守る学校体制を

トラブルを起こしやすい子、トラブルを抱えている子は、特に学校全体で見てあげる必要があるわね。その方が、子どもにとっても、担任にとっても負担が少ないし、経験からいっても快方、解決に向かいやすいわ。

 

保健室、校長室登校に取り組んでいる学校も多いと思うけど、きちんと担任だけでなく職員室全体で連携をしていないと、ただの隔離部屋よ。

あなたの学校に「就学児童委員会」「生活指導委員会」など、問題を抱えた子について対応を検討する組織はあるかしら?もしあるのなら、そういった組織にどんどん情報提供して、協力を仰ぐのがいいわね。

 

もっとも、職場環境、職場の人間関係がうまくいってないと、そもそも組織として機能していないということになるけれど、それは今回とは別の問題ね。

 

大人の人間関係や職場環境については、校長の大導寺先生がいつかコラムにでも書いてくれると思うわ。リクエストしておくわね。

放課後で子どもたちがいなくなってからなら、先生の健康面や心の悩みも相談にのるわよ。

いつでもいらっしゃい。

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