教職員の君、毎日お疲れ様。
今日は、管理職の活用の仕方について考えてみる。
もっとも、その管理職が「ある程度使える」という前提なのだが。
まぁ、全くのダメダメ事なかれ管理職でも、「責任を負わせる手順」を踏めば、トラブル時に逃げられることを防ぐことができる。
とにかく、君が生き残ることが最優先だ。トラブルにはガンガン巻き込め。
そのための普段のかかわり方のメソッドもあわせて書いた。
まぁ、気楽に読んでくれ。これは指導書でも参考書でもない。
管理職は「事なかれ主義」だ。伝えなければ「無い」ことになる
Web職員室を運営する校長の大導寺だ。
日々の職務遂行、本当にお疲れ様。残業はほどほどにな。ゼロが理想だが。
さて、きょうのコラムは「管理職のお前が言うな!」と言われるかもしれないが、管理職の取り扱い方についてだ。
悲しいことだが、管理職は「事なかれ主義」だ。
これは、日本の教育システムに起因しているところも大きい。
どういうことか?
校長はその学校の決裁権を持つ最高責任者だ。すべてに責任を負い、経営方針を決め、さらには職員の評価も行う。
では、校長を評価するのは誰か?
教育委員会(教育長)だ。教育委員会はだいたいその町の役場内に設置されている。
そう、現場(職場)にいない者が校長を評価するんだ。だから校長の普段の様子など知るわけもない。
では、どのように評価するか?
問題を起こした(もしくは問題をうまく処理できなかった)校長か、そうでないか。
それだけだ。
酷いだろ。だがこれが現実だ。
問題を起こさなければいいんだ。極端な言い方をすれば、優秀である必要も、職員想いである必要もない。勉強熱心でなくてもよい。
「問題のない学校経営のできる一般的な校長」であれば定年まで安泰ということになる。
それを踏まえた上で、管理職を利用しなければならない。
いいか、冷たい言い方だが、心情や理性に訴えても望み薄だ。期待するな。
「いい人だと思っていたのに。」と自分が傷つくだけだ。
そのくらいの割り切りが必要だ。
すなわち、「今回のトラブルは炎上の危険があるぞ。しっかり対応しないと経歴に傷がつくぞ。」と、危機感を感じさせることが大事なんだ。
そのためには、管理職に相談に行くとき、周りの職員に「これから管理職に相談に行く。」と伝えておけ。これは毎回やるといい。管理職は周りの職員の目は気にするからな。
次に、これはタイミングを慎重に検討する必要があるが、保護者とのトラブルの時に、
「管理職も含め学校全体で検討してから、改めて連絡させていただきます。」
と言っておくのもいいだろう。
だが、これはケースバイケースなので、使いどころは慎重に検討してくれ。そしてそのことを管理職に伝えるんだ。
責任を負わせるには「判断」させろ
さぁ、そうやって管理職を相談の席に着かせたら、現在起こっている問題をきちんと伝えるんだ。時系列に沿ってメモを作成しておくと話が早い。
トラブル時は君も多少パニックになっている可能性がある。メモにまとめることで冷静さを取り戻せるし、あわせて客観的に問題を見つめることができる。
文章化はおすすめだ。
そして、資料をもとに解決策を検討だ。
もし、自分の中で解決策が見えているのなら、その方法を伝えて許可をもらうんだ。
全く解決策が見いだせていないのなら、管理職の判断を仰げ。その時には、自分のやり方ではないのだから、手順や発言内容を細かくメモ。それを管理職に確認させてから行動に移すようにすると良いな。
もし、万が一「それは担任のお前が考えろ。」「自分で解決しろ。」などと言われたら、「では、私に一任と言うことでいいですね。」と確認をとるといい。既成事実を作っておくんだ。「私に一任。」とメモを取って見せるくらいでちょうどいい。
こんなダメ管理職は一刻も早くいなくなって欲しいものだが。
さぁ。これで責任を管理職にも負わせる準備は整った。
後は慎重に問題解決に向かって行動するのみ。
無事解決できたら、管理職に報告だ。相談した以上それは礼儀だな。
まぁ、あわせてお礼でも言っておけば、もしまた問題が起きたときにスムーズに連携できるだろう。感謝されて悪い気になる者はいないからな。
暇な時にでも相談しとけ、暇な時だぞ
これは、非常時に管理職に相談しやすい環境づくりのコツだ。
しょうもない相談(すでに解決済み)でいい。相談するといい。
これは、管理職との距離感を近づけておくという効果がある。
が、本当の狙いは、自分の為だ。
管理職に相談するのは、相当ハードルが高くないか?プレッシャーやストレスで胃が痛くなりそうになる。少なくとも私はそうだった。
そんな自分の為に、「管理職に相談するトレーニング」を課す。
人間は繰り返すことで慣れる。その特性をうまく利用するんだ。
しょうもない相談→多少ナーバスな相談→実際のトラブル対応
とステップアップしていくと理想的だな。
まぁ、校長の武勇伝を聞かされることにもなりかねんから、時間のある時にとどめておくようにな。
心地よい距離感をつくる
そうやって、管理職との心地よい距離感を作っておくと、それだけで職場環境が整ってくる。
ここで言う「心地よい」は、君にとっての距離感だ。
もし、管理職が、相談したことでうれしくなって、何かと気にかけてくれるようになったとしても、それが君にとって心地よい距離感でなかったら距離をとれ。
相手の親切心だからと遠慮することはない。自分主体でいい。
どうかな?できそうか?
君の職務が少しでも楽になり、子供たちのために使う時間が増えるといい。
健闘を祈る。
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