仕事を辞めたいという気持ちは甘えではない~心身からのメッセージ
退職することは恥ずかしいことではない。
休職はその後に自分の状態・環境を改善できるか考えよう。
去年まで同じ職場で頑張っていた先生の相談

今日は時間を取ってくださりすみません。

謝ることはない。
新しい学校に慣れたかと私も声をかけようと思っていたところだ。
むしろ良かったよ。

そうでしたか…

で、話とはなんだね?

なんかもう疲れてしまって…
教員を辞めようかなと…

…そうか。
直接的な原因は何かあるのかな?
クラスの問題とか保護者や学校の人間関係とか。

いえ、特にないです。
ただ、自分は要領が悪いので、毎日遅くまで仕事をしなければならなくて。
でも満足のいくような結果も出ず、評価もされなくて…
最近は眠れなくなって、寝不足から不注意やミスを重ねてしまって。

そうだったか…
すまなかったな、もっと早く声をかけるべきだった。

いえ、前任校の校長先生に相談する方が申し訳なくて。

気にすることはない。
では一緒に考えようか。
心身が悲鳴を上げていたら緊急事態。まず休もう

年休はまだ残っているか?病休でもいい。
まずは少し休んでみよう。

良いんでしょうか?
職場と子どもたちに迷惑をかけてしまう…

それは心配しなくていい。
補欠を組むのも学校の仕事だ。
全国の教員諸君、大導寺だ。
毎日の勤務ごくろうさん。
さて、この先生のような悩みを抱えている方もいるだろう。
つらいな。激務のうえに悩みを抱えているのは本当につらいだろう。
なかには精神的な原因で体調不良を抱えている人もいるかもしれない。
・・・まず休もう。
とりあえず1日、回復できなければ数日でもいい。
君自身が緊急事態なのだ。
休むことは悪ではない。
一時的な体調不良は回復してパフォーマンスが戻れば自分も周りもウィンウィンなのだ。
それで元気になったのならまた勤務に戻ればよい。
だが、休んだだけでは回復できないこともあるだろう。
原因が取り除けていない、解決できていない、そんな時だ。
休んでいても考えてしまう…
迷惑をかけてしまった。
自分には向いていないのかも。
自分が悪いのだ。自分の力不足だ。
自分が甘いのだ…
そんな時はこのまま読み続けてほしい。
少しはヒントが隠れているかもしれない。
私は休職・退職、選ぶならこちらだ!などというつもりはない。
選ぶのは君だ。
君の人生、選択を他人にゆだねないほうが良い。
「自分はこの仕事に向いていないのではないか」というマインドを変えよう
「自分は教員という仕事にあっていないのではないか?」
このような相談を受けることがある。
これは、仕事に自分を合わせなければいけないと思っているからだろう。
仕事内容に合わせられない自分が悪い、自分に原因がある。
そんな風に考えてしまう。
この考え方を少し変えてみよう。
「この仕事が、自分に合っていないのじゃないか?」
原因は自分ではなく、この仕事、職種である。
そう考えてみてはどうだろうか?
仕事内容・環境が自分にマッチしていない。
仕事と自分の相性などは実際に務めてみないとわからないものだ。
仕事と自分のミスマッチはあり得る話だ。
犯罪などを犯していないのであれば、社会は君を責める理由がない。

君は悪くないんだよ。
仕事内容を自分に合わせて変えられる余地はあるか
次に考えること。それは
「今の仕事内容、環境などを、自分に合わせて変えていくことができるか。」
だな。
相談できる相手がいるのか?
その相談相手は解決法や解決に向けた努力を一緒にしてくれるか?
もしいるのなら相談してみよう。

「がんばれ」「みんな同じ」
「それは甘えだ」などという者は相談相手ではない。
すぐに離れような。
過労が原因の場合は時短の方法があるのか?
このブログでもいくつかの教員向け時短テクを書いている。
参考にしてみてくれ。


他に部活の顧問だったり、行事の多い学校だったりいろいろな多忙要因はあるだろう。
自分ではどうしようもない要因だってあるだろう。
そんな時は次の文章を読み進めてみてくれ。
退職は前向きな一つの選択肢。逃げや怠慢ではない
どう考えても今の仕事(教職)内容を自分に合わせて変えていくことができない。
もし君がそういう結論になったのだとしたら、退職を考えてみよう。
世の中には仕事の種類など数えきれないほどあるんだ。
その中には自分に合った仕事、もしかしたら天職だと思える仕事があるかもしれない。
だとしたら、体調を崩してまで今の仕事にしがみつくのはもったいないことだ。

私の友人で教員の事務作業がどうしても苦手だという者がいた。
そいつは退職して学習塾の講師になった。
「教える」ということに特化した仕事に出会った彼は、塾で人気No1の講師になっていたな。
転職サイトなどをのぞいてみるのも悪くない。
意外と自分の人生にも選択肢があることに気づくだろう。
その結果、「やはり教職を続けたい」と思うのももちろんアリだ。
何よりも一度自分の今の状況を俯瞰してみよう。
「とりあえず休職」は慎重に。休職後の未来を考えよう
いよいよ体調も精神的にも厳しくなって管理職などに相談に行くと「休職してみたらどうだ?」と言われることがある。
確かにとことん追いつめられる前に休職するのは君の「生命を守る」という意味では重要だ。
だが考えてみてくれ。
休職というのは必ず期限がある。
その後の復帰に未来は見えるのか。

パワハラ回避などは少し未来があるかもしれない。
今の校長から、同僚からパワハラを受けている。
訴えても改善しない。
そんな時は休職期間に異動を待つ。
その人がいなくなれば自分は働ける。
という場合だな。
もし、仕事が自分に合っていない、というのなら復帰は厳しいな。
復帰してもまた同じ業務、環境が待っているのだから。
常にほかの選択肢を考えよう
就職が決まると、これで人生が安定する。
そんな安心感に包まれやすい。
これは終身雇用が当たり前だった日本の風潮が原因だな。
だからこそ辞められない、辞めたやつは敗者だ。
そんなマインドに陥りやすいんだ。
だがそのレールとは違う生き方があることも知ってほしい。

私も現実世界の教員を退職してこのブログの運営をしている。
教職を続けながらも他の仕事の可能性を考える。
それは悪いことではない。
多くの人に出会い、関わることで新しい道が見えるかもしれない。
教員は他の職種との交流が少ないのが気になるな。
SNSや異業種交流会、学生時代の職種の違う友達などとの交流をぜひしてみてくれ。

・・・少し休んで考えてみます。

そうだな。まずはゆっくり休むことだ。
考えるのは後でいい。
今まで頑張った自分へのご褒美だよ。

自分へのご褒美・・・そうですね。
すこしのんびりします。

うむ、何かあればいつでも連絡してくれ。
自分のタイミングでいいからな。